No.12「懐かしき『隠密剣士』」

町の図書館のビデオコーナーで、懐かし~いタイトルを目にした。
子どもの頃に夢中になって見ていた「隠密剣士」だ。
TBS系で1962年~1965年で放送されたというから、小生五、六才の頃である。
(今見たら笑ってしまうような幼稚な内容に違いない)
と思いつつ、借りてみた。

大瀬康一扮する隠密剣士の「秋草新太郎」。
そして、牧冬吉扮する忍者の「とんべえ」。

ビデオが始まると「連続テレビ映画」という文字が出てきた。
初回と最終回など三話構成だったが、今見てもなかなか面白いストーリーと出来である。
まさに「テレビ映画」に相応しい作りに感心した。
勧善懲悪といってしまえばそれまでであるが、 強く正しくカッコいい者に憧れるのは極自然な少年心理というものであろう。

娯楽番組として当時夢中になって見ていたが、今の五、六才の子どもに隠密剣士を見せても たぶんなかなかついては行けないだろうと思ってしまう。
その理由は、時代時代、年代年代が異なると誰もが感じる思いであるので、 あえて語ることはしない。
主人公の隠密剣士もよかったが、私は忍者の「とんべえ」も大好きだった。
少し逸れるが、「素浪人・月影兵庫」に出てくる焼津の半次(←字は自信ないが..)もよかった。
主人公を支える人がいて、一層面白みが湧くというものかもしれない。

人生は人それぞれが主人公のドラマである。
だが、一緒にドラマを進める配役も大切である。

(2002年記)