No.1「あばたもえくぼについて考えるのこころだ~」

そもそも無邪気な頃は、「花より団子」で、まさに食い気などの実利 を追っての日々が続きます。
ところがふと気が付くと、初恋などという時期に差し掛かります。
今までの食い気はどこへ行ったのか、徐々に胸のあたりが“きゅん”となり、急に口数も少なくなったり するものです。
「どこか具合でも悪いのか?」と親に聞かれると、
「べつに..」などと小声 で囁くように返事をし、一人になっては畳の上に寝そべって、両手を後頭部あたりに組みながら、天井のシミをぼうっとみつめたりするのであります。

たいていこの頃は、思うお相手の人気は異常に高く、クラスで一人か二人に集中しているのであります。
それは、自分以外の周囲の同性すべてがライバルに見えるくらいでありまして、結構そのお相手は、実際のところ、又見た目も性格もホントに素晴らしいのでございます。

であるからして、いわゆる盲目的要素はありながらも、結果的には的を射て選び抜かれた逸材であるケースが多いですね、 今振り返ってみましても。

ところで、話は変わりますが、あばたもえくぼって、あがたもりお に語呂が似てますね。

さぁーちぃこぉーおのさぁーちはどおしぃーた のぉー..
どうしているんでしょうね、彼氏は。

思春期を過ぎて、やれやれ半一人前になる頃から、個性なども強く なりますと、画一的でない恋いが出来るようになり、自分に合った人を好きになれるようです。
そこで、あばたもえくぼ、蓼(たで)食う虫も好きずき、恋は盲目などとひとの相手を見ては、 第三者が思ったりするもんですね。
でも、何であんな美人でいい人が、よりによってあんな奴と!
というケースも時々あって、他人事ながら、無性にはらわたが煮えくりかえる思いをすることもありますですよ。
こんな場合には、かの見目麗しきご婦人には、ケチな野郎のあばたを見られなかったのでしょうね。
それとも見目麗しきお人もその実、何てことない人物だったのでしょうか。

とは申せ、最終的に男と女のことは、当事者が良ければどうでもいいわけです。
だって、やがて、えくぼがあばたに変わったときのツケを払うのは、自分自身なわけですからね。

♪だんろのよこにはあばぁたーあばたぁがーいーぃてほしいー
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